岩のように座る

站椿功で養う氣を身体中に巡らせる作業が站椿功の後にしなくてはならないことである。站椿功が大樹のように「立つ」ならば、大きい岩石のように「座る」のである。樹になって岩になる。自然の中にエネルギーがありそのエネルギーは人間の体内にもある。同じエネルギーである。樹のように立ち岩のように座ると丹田に氣は降りて身体の重心は下がる。重心の下がった者を簡単には押すことは難しくなる。相撲の力士が喉から手が出るほどに欲しいものである。ここに尤氏長寿養生功の真骨頂がある。武術やスポーツの裏にある誰も知らなかった原理を駆使して勝ちを得る。今ではこのようにして培ったエネルギー、氣を医療に応用している。武術にしても医術にしても、同じプロセスで氣を養わなくてはならない。使えるようになるまでにはとてつもなく長い時間年数が必要である。確実に使えるだけの修行を終えた者だけに許される指導教授であって、修行年数の足りない者には教える資格も自信も無い。