宿命と運命

占い師では無いが、宿命が我々自身に生まれ持って背負わされた生まれつきの動かずことのできないものであるのに対して、運命は可変的なものである。自分の意思で良くもなり悪いものにもなってしまう。人生の中で、その折々の決断選択後の努力によって運命は変わって行く。私が尤氏長寿養生功に興味を持って、瞑想が私の生活の基本となり二十年ほど過ぎた頃から私の運命は好転して人生もすっかり変わってしまった。私が尤氏長寿養生功を教えることなど考えてみたことも無かったが、師母が後推しするように私に金の指輪と師母の若い頃の写真を渡されて、おまえが日本で教える時には師母がおまえの師匠筋であることを言うんだぞ!と言い渡されて今でもそれを実行している。不可能と思われた師母との壁が無くなってしまっていた。師弟愛と信頼の関係となって中国人と日本人とのあいだにあった確執も消え去っていた。不可能が可能となり新しい道が開ける。日本のマスコミ、テレビ局を動かし捌き切れぬほどの道場生が集まった。それ以来三十年が経ち、今また新たな目標に向かって歩き始めている。あと三十年後の私はどうなっているのであるかは私の努力如何に関わっている。