理想か現実か?

人生においての苦悩は、理想を追い求めていると現実の壁にぶちあたり、理想と現実の狭間で悩むことが常である。現実的になり過ぎてカネばかりを追い求めていると人間性を失くしてしまう。理想ばかりであれば、食べていけない。私は日本でもアメリカでも、現実からは逃げなかった。タヒチでは仏米の国際協定により私のアメリカの鍼灸ライセンスが使用出来ないことが判明してその解決の道を探っていたのであったが、和歌山の名もない駅でたまたま出会った初老の男性の五十肩を治療して太田式氣功整体の完成を見たのであった。この氣功整体は体操とストレッチだけの療法であるから、ライセンスは必要がない。理想と現実が融合したのであった。それ以来、ヨーロッパの鍼灸事情を調べた結果米英の協定があって、アメリカの医療ライセンスがイギリスで通用することが判明した。理想を追い求めていると、その理想が現実に近づいてついに理想が現実になって理想で身を立てることができるようになる。理想で身を立てる体験が私には何度かある。三十五年前に日本で道場を開いた時もそうであったが、今回のタヒチで問題になっていたことが解決出来た。今では手かざしの団体とも繋がりが出来て私の治療の幅は広がって行くだろう。

理想を取るか、現実を取るか、葛藤することもあるだろうが、理想を捨てずに毎日するべきことをしていれば、いつか理想が現実になって理想で身を立てることができるようになる。

頑張れ!理想を追い求める者よ!