未来に向かって

私のタヒチの友人が来月から空港が再開されて飛行機が飛ぶようになるから来月に来い!と言った。とは言うが、国内線だけで、国際線はもっと後になると思われる。タヒチでの全体の感染者は五十五人とされている。私が住む予定の島では感染者は一人もいない。今年の十二月にタヒチに訪問して移住のおおまかな準備を予定していたが、十二月までには空港は再開されないと思い、十二月のタヒチ行きは諦めていたが、フランスの経済活動再開でタヒチ訪問が可能になるかもしれない。ハワイではすでに空港が再開されて安くなったチケットを利用してアメリカ本土からアメリカンが押し寄せて問題になっているらしい。私には危険性もあるが、十二月にタヒチに訪問して準備に取り掛からねば移住に間に合わない。来年になるかどうかはわからないが、未来に向かって準備を始めるつもりである。人生の晩年になってドクター尤老師と師母も中国を離れてカリフォルニア州のサンフランシスコに移住した。私も師父、師母の移住時の年齢に近づいた。私の三十年を超える東洋医学と氣功の経験を携えて異国の地へと移り住む。幸いなことに私には家族同様の友人と道場生がタヒチで待っている。条件としてはドクター尤老師と師母よりも私の方がずっと恵まれている。フランス語とポリネシア語はこれから学ぶ予定である。タヒチは私がヨーロッパに進出する拠点となる生活の場となる。考えるだけで胸が熱くなりワクワクする想いが湧いてくる。歳はとったが、心は青年のままである。ラッキーなことに手かざしのおかげもあってリハビリがうまくいって、左脚が回復して来た。タヒチのヨガのクラスではストレッチを、ジムでは筋トレをして私の肉体の大改造を行なう。日本に講習会で戻って来たら、私の体型はすっかり変わっているだろう。私の身体障害の介護度は介護から支援に変わるらしい。障害の度合いが軽くなってきた。健常者、未来に向かって進んで行く。良くなる未来に向かうことには希望がある。