一途

一途な女と言えば、可愛い感じがするが、男の一文字を使うことには、オレは男だ、男だと言ってた者は女性には悪いけども女の腐ったようなオトコだったので男と言う言葉を使うのには抵抗があるが、男の一途はずっと厳しく苦難の道である。私も一途に武の道に半世紀以上にわたり、関わって来た。以前関わっていた武道の団体に別れを告げて、これだ!と思った尤氏長寿養生功に私の全力全てを注いで、ついに師母から道場開設の許可を得て日本で道場を開いたのであったが、阪神大震災の後に師母重体の報を受けてアメリカに戻り練習を再開した。 年齢を重ねた私には以前と同じ量と質の練習は難しくなっていたのであったが、師母はそんなことは意には介さない。以前 の私に戻るまで容赦なく強い氣で私 に迫った。そして私もそれに応えた。意地と根性の悪い先輩アメリカンは私を見るなり、 なんでお前がここに居なくちゃいけないんだ!日本で道場を大きくやって上手くやってたんだろ!と罵声を浴びせるような声で私を牽制したものである。私に抜かれて道場を日本で開いて五百人ほどの道場生を持ったことはすでに師母には伝えてあったので嫉妬からの言動である のは知っていたので無視をした。とにかく立って強いジャンプ震脚をするしかない。それから何年経っただろうか? 年を経ても私の一途な想いは色褪せない。むしろ私の想いと夢はもっと強く大きくなっている。もうすぐ日本を離れるに当たって、私の一途な尤氏長寿養生功への想いと夢をこれまで以上に胸に描いている。果たして私の描く想いと夢は、日本と世界でどんな姿形になってどんな絵になるのであろうか?一途の旅はまだ終わらない。