ウツボ

今から話すことはちょっと残酷で気持ちが悪くなる人も出るかも知れないが、南洋の島に行って気をつけてもらう意味でも情報として耳に入れて置いた方が良いだろう。私がアメリカから一人で友人を訪ねた時の話である。シュノーケルで海中散歩に出かけていた時にサンゴの陰に潜んで顔を出すウツボを良く見かけてはいたのであった。ある時にタヒチアンカップルが一緒にいて、女性が腕にはめていたブレースレットがキラキラしてウツボがエサである、と勘違いしてあのおそろしい歯で噛んでしまった。パートナーがウツボを掴んで腕から離そうとしたのであるが、凄いチカラで咥えて離さない。最後にはパートナーがウツボの頭を逆に噛み付いてやっと腕を離したと言う。病院に運び傷口を縫ったのであるが、深く噛まれていたので骨まで断ち切られていたので、手首から切断せざるを得なかったらしい。女性は飛行機の客室乗務員であったのでタヒチで手首から先の無い中年のスチュワーデスを見かけたら、その人がウツボに噛まれた本人である。日本の何処かにウツボ料理を食べさせる食堂、レストランがあると言うから私はウツボ料理をタヒチでして見ようと思う。この手首を失くした女性のカタキを取ってやろうと思っている。美味しければ専門レストランでも開いてみよう。