人と繋がる宇宙と繋がる

尤氏長寿養生功の勁空勁は最初は氣功の初歩である氣を体内に取り込み自分の内に溜めることから始まり、脚腰を徹底的に鍛えて初歩の段階が終わると師との一対一の勁の訓練がやっと始まる。素質のある者はすぐに空勁に入るのであるが、それで勁空勁は使えない。私はガンコ者で氣には鈍感であった。師母の氣は長いあいだ感じることはなく苦労したものである。ある日やっと感覚があって、これが氣の感覚というものであるか?とそれでも良く分からなかった。師母と氣がつながってからは、面白くて面白くてたまらないので毎日通い、この不思議な氣をとことんまで学んでやろうと思ったのである。その面白さは今も続いている。一生の研究になるものと思った。師母と氣の繋がりを感じてからはいろいろなものと繋がりを持とうとした。ある時には二、三千年も経つ巨木とまたある時には海と氣を繋げてみたものである。犬やネコにも試した。満月の夜は月と夜空にあっては星と雲や雷もあった。つい最近では神社では勝手に光に包まれる体験もした。タヒチに於いては海と一体化した空や星を対象として宇宙との交流を試してみた。自分の心身が宇宙の大きさになったかのようで、とても気分良くエネルギーに満ち溢れた。狭い日本においてはなかなか経験できないことだろうが、瞑想を続ける者には面白い体験談となるだろう。宇宙から眺めれば地球はピンポン玉のように小さく人間たちはアリより小さく見えるだろう。地球も人体も小宇宙と呼ばれて、宇宙すなわち地球人体も同じく宇宙なのだ。そんな体感体験を持つと人生観はすっかり変わり新しい生き方を模索している者には180度違う生き方をするきっかけになるやも知れない。そして勁や空勁が私のようにできるとなると、相手と氣の交流で繋がりを持つと相手は人であるのに宇宙と繋がっている感覚がある。人も宇宙の一部なのだから。