私の耳たぶ

お前は金持ちになる!といつも私の耳たぶを触りながら師母は言っていた。言われる度に、私がWhen? When? と師母を追いかけ回して聞いた私と師母はまるで漫才のコントのようでみんな道場生を笑わせていたのである。カネを持ったら幸せになるのか、幸せになるとカネが入ってくるのかは知らないが、カネを求めるあまり人間性を無くすような見苦しいマネはしたくない。前述したように最近の私は楽しくて嬉しくてたまらない。とっても幸せな毎日を送って奇跡は毎日起きている。身体は若返り、若者のように元気になってあれほどひどかった左脚の痛みと痺れが消失した。顔相、ガンシャンと言って日本の手相を中国では言うのであるが、私の耳たぶは大きくて柔らかいので、師母は私がこの歳になって健康的な身体になるのを知っていたのだ。師母にとって健康長寿はタカラであるから、お前は金持ちになる!と言っていたかも知れない。カネを持って幸せになったとは言われたくはないから、始めに幸せになってカネが入ってくるのを待っていたい。